舞姫~テレプシコーラ~
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舞姫(テレプシコーラ) 1 (1) 著者:山岸 凉子 |
この間言っていたバレエ漫画。
どっかで『これはバレエ漫画というより人間関係を深く掘り下げていった話』という意見を見かけたんだけど、そうかも。
続きが気になって一気に読んじゃったけど、これ、一気に読まないとつらい。
一気に読み飛ばすくらいの勢いでもこんなに感情移入しちゃったのに、少しずつ引き込まれていったらかなりのショックを受けそう。
絵柄はそんなに好きじゃないけど、バレエのポーズというか、筋肉というか、この人はほんとに丁寧に描いてくれるなぁと思います。
以下はめちゃネタバレ。
第1部最終巻(10巻)のネタバレ。
千花ちゃん・・・・・・
何回読んでも涙があふれる。
最初に、『右の股関節のソケットが深すぎてアンドゥオールできない(足が開かない)』妹の六花ちゃん(主人公)、『身体的に恵まれてて才能豊かな、親の期待の大きい』姉の千花ちゃん、というキャラクター設定を見てたの。
だから千花ちゃんはライバルキャラかと思っててね、性格悪い子なのかと。
そしたらすごく努力家で、涙を見せない気の強い子で、しっかりもので。
甘ったれな六花ちゃんを叱咤したり励ましたりしながら面倒見てるすごくいいお姉ちゃんだったのよ。
なのに恵まれすぎて妬みも買って、いじめられ始めて。
いじめられてるのを周りに全く相談しない強い子で。
周りもいじめられてるなんて全く気づかずに千花は強いから、上手いから、って期待ばかりして。
なのにほんとに不運が重なって初舞台で靭帯を切ってしまって。
それも、それだけだったら治るケガだったのに、たまたまバレエに詳しい先生が不在で若手の先生が手術して、バレエやらない子なら問題ない程度の処置だったけどたまたま千花ちゃんはプロのバレリーナを目指してる子で、もう一回手術したものの靭帯伸びてしまってて。それを治すために5000万円もかけて3回目の手術をしたのにたまたまちょっとしたトラブルで完治しなくて。
毎回『手術は成功』って言われて『今度こそ踊れる』って思うのに、結局踊れないの。
周りはどんどんうまくなって、中学生っていう体型の変わる一番大事な時期なのに踊れない事に焦って、それを学校のクラスメイトにネットでさらされたりして、でも家族や周りはそんな事に気づかず『千花は強いから、千花は天才だから。千花なら出来る、千花なら大丈夫。』って期待して。
10巻で千花ちゃん、自殺しちゃったの・・・・・・
私、途中からはもう完全に、六花ちゃんじゃなく千花ちゃんに感情移入してたのに。
この経験で、六花ちゃんのコリオグラファー(振付家)としての才能が花開いてくみたいなんだけどね。
そのために必要だったと思うし、ただの当て馬や踏み台にしないために千花ちゃんの事も丁寧に描かれてるんだと思うし、すごいと思う。
このマンガ、好きか嫌いかで言ったらすごく好き。
なんだけど、なんだけど、つらすぎる・・・・・・
正直、自殺した時に、これでこの子はもう苦しまなくて済むのかななんて思っちゃったもんね。
家族も決して悪い人たちなんじゃない(むしろすごくいい家族)だからその後の苦しみ見るとつらいし。
昨日寝る時に思い出して泣いたくらい、衝撃的だった。
そういう時、文字にしたり誰かに語ったり、吐き出さないと消化できないんだよね、私^_^;
あーでもやっぱりバレエいいなー。
踊りたい。
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コメント
どうしてもペプシコーラが頭に浮かんでしまう(笑)
投稿: みっぺ | 2007年5月27日 (日) 22時02分
うん、私も(笑)。
音楽や舞踊を司る女神だって、テレプシコーラ。
投稿: さや | 2007年5月28日 (月) 18時59分